2012年05月19日
GWは、瀬戸内海に浮かぶ島、「櫃石島」と「岩黒島」に行ってきた。行って来たというのは文字通りで、特にやることもないけど、ただ行って来た。
これらの島は瀬戸大橋の途中にあるため、車で簡単に行くことができる。ただし島の関係者以外は車両進入禁止なのだ。この島に降り立とうと思うと、路線バスに乗って島のバス停で降りるしかない。
この変な条件が気になったというのが、今回ただ行って来た理由である。
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●櫃石島
岡山側から瀬戸大橋を渡り始めると、ほどなく「一般車両進入禁止」の分岐が。これが櫃石島の入り口。ここから先は選ばれた者しか入れないのだと思うと緊張する。
通行許可証がないと開かないゲートを2つ越えると、ようやく島に降り立つことができる。
バス停。島には3つのバス停があり、今回は集落に一番近い「櫃石」バス停で降りた。児島へ買い物に行っていたと思われる島の住人の方も数人下車。
瀬戸大橋の途中にある島なので、こんな風に橋の真下まで行ける。
真下から見る橋は超かっこいい。
巨大なケーソンもこんな間近に見ることができる。このいかにも重そうな、中身のぎっしり詰まった感じ。実際重いんだろうけど。
島の集落と瀬戸大橋。
少し歩いて、一般車両をシャットアウトする島のゲートに戻ってみた。
ゲートにある装置。
装置のインタフェースを拡大。誰が得するんだという写真だけど、「車種ボタン」があるのは面白い。「通行券」と「カード」が別にあるのは何だろう。
ちなみにこのゲートの脇にバス停があるんだけど、立地的にこんな場所で乗降する人はいないと思われる。朽ち果てていた。
しかもバス停に行くにはゲートを迂回せねばならず、その迂回路がこんな道だった。ボサボサ。
その他にも、たけのこがニョキニョキ生えた竹林(ここへ行くにも、獣道をしばらく歩いた)や、
かっこいいループ橋や、
鉄人28号みたいなドラム缶を眺めながら島を一周した。滞在時間、2時間35分。島自体は、1時間もあれば一周できる大きさであった。
●岩黒島
次の島、岩黒島には、櫃石島からは約5分。わざわざバスに乗らなくてもいいような距離だけど、通る場所が瀬戸大橋なので仕方がない。(この5分のために、数少ないバスを待って櫃石島に2時間35分もいたのである)
岩黒島のバス停は瀬戸大橋の上にあり、こんな感じで高速道路の途中に放り出される。さよならバス。
ここにもやっぱりこういうゲートがあって、一般車両はシャットアウト。ちなみにこのゲートは岡山→香川方向の車線にしかないので、香川方面から来るには一旦児島まで行って引き返す必要がありそう。バス停はちゃんと両車線にあるんだけれど。
ゲートを通れる車両だけが、この超かっこいいループ橋を渡ることが許される。
歩行者はエレベータ。
エレベータのスイッチは、迷いようもないくらいシンプルだった。上と下。開と閉。
そのエレベータの全景がこんなので、
そしてループ橋。
圧倒的存在感の
ループ橋。広角18mmでもこのアングルが限界だった。
そして、それに負けじと劣らず、島から見る瀬戸大橋の橋脚がかっこいい。
このいかにも重そうな、中身のぎっしり詰まった感じ。実際重いんだろうけど。(二回目)
瀬戸大橋もいいアングルで見られる。このアングルからマリンライナーを写した鉄道写真をよく見るけど、この島から撮ったものだったのか。
島は小さいので、すぐに一周できてしまう。
そして町のどこにいても、
瀬戸大橋が絵になるのであった。
次のバスで島を後にする。滞在時間、1時間50分。
このまま香川側の坂出までバスで渡り、徳島の実家まで帰省した。
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「島民以外は車両進入禁止のため、路線バスでしか行けない」という今回の2つの島。
このように、「何らかの一般的でない制約に縛られる場所」を巡りたいんだけど、条件が曖昧なので見つけるのが難しい。誰かいい場所を知ってたら教えてください。
おわり。
2010年06月05日
思い出したかのように更新される「週末小旅行シリーズ」。ずいぶん間が抜けているため、未更新の回は一体なにがあったんだと井戸端会議の話題となること受け合いですが、そもそも今日び井戸端で会議なんてしないので、特に問題ないかと存じます。そんな今回は、唐突に第19回です。
―――
豊郷小学校といえば、少し前に取り壊すだの取り壊さないだので話題となった小学校である。関西では夕方のニュース番組でしばしば取り上げられていたため、その存在だけは薄っすらと知っていた。それがいまや、人気アニメの舞台となって、全国から続々と人が集まってきているなんて誰が予想できただろう。
かくいう私も、すっかりその作品(けいおん!)にハマってしまったため、続々と集まる人の一人となって、滋賀県は豊郷町へと出かけてきた。
豊郷へは、大阪からJRと近江鉄道(ガチャコン)を乗り継いで約2時間。この日は天気もよく、絶好のお出かけ日和であった。
豊郷駅コミュニティハウスと書かれたのが、近江鉄道・豊郷駅。これは駅なのか、コミュニティハウスなのか。コミュニティという割には、誰もいなかった。
滋賀の有名人、飛び出し坊や。危ない、堀に落ちる!
電気屋の壁面。絵のセンスも良いけど、窓がリアル窓になってるのがたまらない。上の方が予想以上に余ったので、人工衛星を描いてみました。スケールがでかい。
今回一番衝撃を受けたのが、このさくら遊園地。え? 遊園地? 遊んでる土地だから遊園地なのか?(まさかの新解釈) しかもここ、ウェブ上の地図には載ってないけど、SuperMappleDigitalにはちゃんと記載されているのだ、絶対おかしい。
駅から徒歩数分で、目的地の豊郷小学校に到着。駅が閑散としていた割には、思ったより人がいてビックリした。コスプレしてる人も多数で、いきなり面を食らう。痛車も続々と。
元図書館で、いまは交流所みたいになっているところ。日曜にはカフェもやっているらしい。それにしても、決して安価じゃない楽器が一式そろってるところがすごい。神社じゃないけど、絵馬っぽいのを置いてるのも良いアイディアだなぁ。
本校舎へ。味のある板張りの廊下に、やさしい光が差し込む教室。古いのにモダンな雰囲気が漂う建物は、見ていて普通に楽しい。これは西洋建築家のW.M.ヴォーリズという人の設計らしい。取り壊しで反対運動が起こったのも、これを見ると頷ける。
そして特徴的なのが、階段の手すりに置かれている「兎と亀」のブロンズ像。この塗装の剥げ具合が、みんなが像を撫でていった歴史を物語っている。
建物中央の階段で三階まで上がると、作中に登場する通りの間取りで軽音部の部室がある。かかってる札は「会議室」だったけど、手書き(?)で「音楽室」の札もかかっていた。
作品を知ってる人なら、思わずニヤニヤしてしまう空間。建物もすごいが、こんだけアイテムを集めたファンの情熱もすごい。
本校舎の隣にある講堂は、作中でライブが行われたところ。西洋的な雰囲気が格好いい。昭和12年建設でこの感じは、結構衝撃的だったんじゃないか。といっても昭和12年のことは全然知らないから適当に言ってるけども。
もう一度、本校舎を正面から。全体は2階建てで、部室のある校舎中央だけが三階建てになっている。
作中に出てくる校舎(桜ヶ丘高校)は、本当にこの建物に忠実なため、アニメを見ていると「これはあの場所だなー」と頭の中で間取りを想像できるようになった。これが意外と楽しくて、聖地巡礼の醍醐味を味わうこととなった。
それにしても、この校舎の感じやファンの盛り上がり方は、旧制松本高校に似てるかも(昔行った)。
帰りは京都で寄り道して帰ってきた。
2010年05月16日
●これまでのあらすじ
2003年春、突如思い立って始めた「JR全線乗りつぶし」の旅。それまで鉄道に全く興味のなかった私が、徐々に鉄道旅行の面白さにハマっていき、気が付けば1年で10%、3年で40%、5年で70%と、日々着々と乗車率を伸ばしていった。
そして、乗りつぶし開始から7年の歳月が流れた今年、2010年。最後の大規模乗りつぶしとなる「東北日本海側~北海道旅行(5月3日~6日)」を無事に終え、乗車率はついに99.9%にまで到達した。
これで残すは、JR西日本の草津線のみ。2010年5月16日、ついに最後となるJR乗りつぶしの旅が始まった。
●草津への道
と、あらすじを大仰に書いてみたものの、草津線はいま住んでるところから片道2時間程度の日帰り圏内。乗ろうと思えばいつでも乗れる、ご近所路線である。そんなわけで、今日は何の気負いもなく、ちょっとそこまでってな感じで家を出た。
午前10時過ぎ、大阪駅からの新快速電車に乗り込み草津までの移動を開始する。途中、踏切り遮断棒が破壊された(!)らしく、途中駅で足止めをくらったものの、さほど大きな遅延もなく草津駅に到着した。
西の方の人は、温泉があると勘違いしてる人が意外に多いこの草津。今回行ったのは、その草津=群馬じゃなくて、滋賀の草津なので……えーと、何が有名なんだろう。とにかく、ここで「草津線」へと乗り換える。
先の列車延着があったため、あわただしく草津線のホームへと向かう。
この「貴生川・柘植方面」が、私がまだ乗っていない唯一のJR線となる。3年ほど前から、「草津線は最後に残しておこう」と考えていた。そんな「近くにあるのに乗れないジレンマ」を乗り越えて、今日ようやくここまで来たんだなーと、感慨もひとしおである。
最終ランナーは、この湘南色の電車。私はずっと「みかん色」だと思ってたんだけど、西の人は「かぼちゃ色」と呼ぶらしい。そんなミカンだかカボチャだかの電車に乗って、初夏の甲賀路を快走する。
快走のあまり、電車には激しい縦揺れが襲う。ズゴン!スゴン! という音とともに、首が縦に振られて、これであなたもロックンローラ。こんなに揺れる路線も珍しいかも。
そんな激しい揺れに身を任せること約40分。徐々に速度を落としてきた電車は、ゆるりと柘植駅に差し掛かる。
車掌さんが柘植駅への到着を告げると、ひとけのないホームが見えてきた。柘植駅は、三重県の山間にある小駅である。予想していた通り乗客も少なく、先ほどのロックンロール状態とは一転して、とても静かに最後のときを迎える。
これまでいろんな駅に降り立ったけど、ほっこりするのは、やはりこういう田舎の小駅だった。柘植に来ることになったのは、半分くらい偶然なんだけど、最後にこいうい理想的な駅に来られて良かったと思う。
これにて、JR全線19844.7km(2010年5月現在)の旅が終わった。
●柘植にて
列車を降りてホームに立つと、見慣れた顔ぶれが……。
なんと「てっこん」メンバーが、ホームで待ち構えていてくれた。しかも、よく見るとゴールテープが見える。これは私にテープを切れということか。
嬉しい出迎えに驚きつつも、ありがたく用意してくれてたゴールテープを切らせてもらう。ゴール! ゴルゴルゴルゴル(以下略)
こんな垂れ幕まで用意してくれていた仲間に感謝。この7年間の思い出と共に、後生大事に取っておこうと思う。もしくは、タイムカプセルに入れて10年間地中に埋めようかな。あ、これは私なりの嬉しさの表現です。
なんか、本当に終わったんだなーという実感が徐々に込み上げてきた、柘植駅史上初(おそらく)の盛大なセレモニーであった。
●柘植
せっかく縁あって降り立った柘植なので、最後に駅の周辺を散策してみる。
柘植駅前は、とても穏やかな雰囲気の漂う、のびのびとしたところだった。懐かしさも感じる田舎の小さな駅。こういう、普通なら一生訪れることのないような、本当になんでもない場所がもっと見てみたい。それが乗りつぶしを始める動機のひとつだったんだよなー、と最後に私の鉄道旅行の原点を思い出した。
「ただいま!」
●7年間のあゆみ
せっかくなので、この7年間の乗りつぶし量をグラフにしてみた。
毎年、春と夏を中心として定期的に旅行を重ね、乗車率を積み上げていくこと約7年。こうしてみると、ほぼリニアに乗車率が伸びているのが自分でも驚きである。なぜって、後半になるにつれて乗ってない路線は少なくなり、単純にそこへ乗りに行くこと自体が難しくなるのである。2007年には就職もしているのに、何をやってるんだろうな、私は。
でも逆にいうと、情熱さえあれば、ある程度は何とでもなってしまうものなのかもしれない。
2010年05月08日
連休中、会社からデジカメを借りてきて使っていた。SONYのHX5という、この春商戦で一人勝ちしている人気の機種である。実際旅行に出ていると、このカメラを持ってる人がゴロゴロいて、その浸透ぶりにビックリしていた(誇張抜きで本当にゴロゴロいた)。
これを借りてきて何がやりたかったというと、それはスイングパノラマという機能である。最近のサイバーショットには標準で付いてる機能で、カメラをスイングすると、勝手に画像を合成してパノラマ写真にしてくれるというもの。これまでのように、何枚も写真を撮ってきてはパノラマ作成ソフトで画像をつなげるという手間もなく、撮影直後に一瞬で出来上がってしまうパノラマ写真。撮れる画も面白く、この機能がないと撮れないような写真も簡単に撮れるので、すごく気に入っている。
このカメラを持って、4月29~30日の東京旅行中に、パノラマ写真を撮りまくってきた。出来上がった写真を見るのも面白いんだけど、パノラマを生かせる構図を考えるのも楽しいし、撮るときのGUIも小気味よい感じに作られていて気持ちがよい。そんだけ気に入ってるなら、借りてこないで買えよって感じだけど。
というわけで、そのときのパノラマ写真で見る、東京旅行記をどうぞ。(横長の写真はクリックで拡大可能)
↑駅に向かっている途中、新大阪駅の裏で初めてのスイングパノラマ
↑新大阪にて。ここで友人2名と合流して東京に向かった。あ、ちょっと合成失敗してる……
↑東京駅で大学の恩師と再会。駅の中にあるJAXAのギャラリー(?)にて
↑事業仕分けで廃止が決定したJAXA iを見学、意外と面白い施設だった。テレビ局の記者っぽい人にインタビューされた
↑東京駅を出たところ。上下方向のパノラマも撮れる。魚眼っぽい写真が撮れて面白い
↑皇居東御苑にて。城跡を含め、いろんなものが一枚の写真に収まって楽しい
↑遅咲きの桜をパチリ。写真上方の枝は、実は頭の上にある枝である。ものすごくあおって撮った写真
↑皇居を出て、三菱一号館前を通る。写真上方に写ってるビルは、実は背後にあるビルである。つまりこの写真は、イナバウアー姿勢で撮った
↑東京駅南側の高架下。やっぱりパノラマといえば高架下でしょう
↑宝町から地下鉄で浅草へ。川向いから建設中の東京スカイツリーを眺めた。眺めるだけでも結構な人だかりだったので、オープンしてもしばらくは人多くて行けないだろうなぁ。
↑浅草から引き返して、再び有楽町へ。そこでさらに友人2名と合流して宴会を催す。6人の個室なのに、パノラマだとなぜか全員が自然に写った写真が撮れてしまう。感動した!
↑店をでて、銀座をぶらぶら。このあとカラオケに行って、GWの夜は更けていった……
↑明けて30日、参議院の見学に出かける。写真は参議院見学者用の待合空間。270度くらい写ってる
↑国会議事堂を正面から。水平を取るのが難しく、だいぶ傾いてしまった
↑新宿に移動して、都庁付近で昼食をとる。写真は都庁入口で撮影
↑都庁の展望室より、下界を望む。こんなところで仕事をしてみたい
↑新宿を離れて上野へ。上野公園をぶらぶらしたあと、国立科学博物館に行く。この頃にはみんな疲れてて、結局全部見てまわる気力はなかった。またゆっくり来たいな
このあと、羽田から徳島へ帰省して旅は終了となった。
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しかしパノラマ写真を縦にいくつも並べると、結構面白い眺めになるもんだ。
2010年03月06日
「宇高連絡線」に乗りに行ってきた。この航路の廃止がニュースで報じられたのは、1ヶ月ほど前のことだ。
岡山の宇野と、香川の高松を結ぶ宇高連絡線は、言わずもがな、かつて鉄道連絡線として本州と四国の鉄道を結んでいた歴史ある航路である。
個人的には、長年四国に住んでいながら、ついに乗る機会に恵まれずにここまで来てしまった感がある。今回が最初で最後の船旅(?)になるのだろうか。
2010年02月07日
●旅の起こり
---2009年12月5日、大阪市内、某焼肉屋
「日本一寒い町で開催されるしばれフェスティバルにみんなで行こうぜ」(→参考(DPZ))
「人間耐寒テストが土曜(2/6)の夜だから、それには参加したいよな」
「じゃあ、土曜の朝一から移動して、耐寒テストに参加して、日曜は帰宅日か? 日程タイトだな」
「金曜(2/4)はみんな年休とって、その日のトワイライトエクスプレスで北海道入りするとかどうよ?」
「いーねー」
♪ラララむじんくん(ネタが古い)
●トワイライトエクスプレスの予約開始日(運行1ヶ月前)
---2010年1月4日、9時50分、大阪市内某駅みどりの窓口
(イメージ)
トワイライトの寝台を10時打ち(10時の発売と同時にMARSを叩いてもらって予約する手法)して欲しいと申し出る私、承諾する窓口氏。
やがて窓口氏は、予約の素振りを始める。カタカタカタ……。
MARSの画面には、「まもなく10時、予約開始時間です」というような案内が表示される。
そして、
---10時00分00.00秒(そんなに精度はないだろう)
カタ。(窓口氏がキーを押す音)
窓口氏「あ、全室埋まりましたね」
私「一室も取れないんですか?」
窓口氏「もう、ひとつも空いてないですね」
●起死回生の東北旅行プラン
その後私たちは、会社の食堂で週に1度の密会を重ねながら、挽回プランを練っていく。
---2010年1月XX日、某会社の社員食堂
(イメージ(大嘘))
「北海道に行くならもう飛行機しかないよなー」
「もたもたしてると、ANA超割の期限が過ぎてしまうぞ」
「ここは思い切って、沖縄とかどうよ」
「いいねー、本島じゃなくてやっぱり離島でしょう」
「でも寝台列車には未練があるよね」
「寝台なら、トワイライトは無理にしても、日本海とかきたぐにとかならまだ取りやすいよ」
「それだ!」
日程も迫ってきている中、超遠方の北海道陸別町に行くことをあきらめ、比較的近場の東北に的を絞る。
金曜(2/5)夜の寝台急行きたぐにで北上、
最上川の川下りを楽しみ、
銀山温泉で宿泊、
米沢牛を食べて帰る。
そんなプランを立案して、まもなく切符の手配を始めようとしていた、そのとき。
●計画の崩壊
---2010年1月XX日、携帯、着信あり
(イメージ)
私の携帯電話が鳴る。送信元は、旅行に行くメンバのひとり。
「土曜日、休日出勤の可能性あり」
構想2ヶ月におよぶ計画が、紆余曲折の末、仕事という現実に負けて崩壊した。
●新たな計画、じねんじょ
宿泊旅行が不可能となった今、なんとか日帰り旅行のプランでも……と、もう何度目かの社食に集まる。
---2010年1月XX日、某会社の社員食堂
(もういいよ)
「岐阜の明知鉄道で、じねんじょ列車っていうのを見つけたよ」
「トワイライトでフランス料理を食べる予定だったのが、普通列車でじねんじょを食べる計画に変わるのか」
「ひなびた感じが、悪くないんじゃない?」
「最上川の川下りも出来なくなったけど、近くの恵那峡で渓谷めぐりができるみたいだね」
スケールがどんどん小さくなっていくものの、計画はなんとか岐阜プランでまとまるかに思われた。
私「じねんじょ列車の予約をしたいんですけど。2月7日で」
電話氏「えーと……」
私「あー、満席なんですね。じゃあ仕方ないので諦めます」
電話氏「えーと……」
私「?」
電話氏「人数が集まってないので、運行されない予定です」
●後日談
---2010年2月4日、大雪
2月4日から5日にかけて、日本列島はかつてない寒波に襲われていた。特に新潟地方は記録的な大雪に見舞われ、交通機関は荒れに荒れることとなった。
(イメージ)
1月4日、私が10時打ちを頼んでいたトワイライトエクスプレス、
予約が取れなくて悔しい思いをしたあの列車も、もちろん運休になった。
東北プランで乗る予定だった寝台急行きたぐに、
社食での会合を繰返して生み出した起死回生プランの列車も、もちろん運休になった。
そして、岐阜プランのキモとなる、じねんじょ列車、
人数が集まるのを願って直前まで予約をしていたが、最少催行人数割れで運休になった。
今回の旅行は、初めから詰んでいた。
●そして、
2010年01月04日
昨年から、京都の世界遺産をすべて巡っている(第1回、第2回)。今日は第3回目として、上賀茂神社に行ってきた。
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自宅最寄り駅から、阪急、京都市地下鉄と乗り継いで、北山駅へやってきた。出発してから約1時間半、意外と遠かった。
駅から神社までは2kmほど。バスが出ているが、天気も良いので歩くことにした。方向だけ気にしながら、適当に歩く。
京都は飛び出し坊やがお地蔵さんだ。もしくは、血色の悪い子ども。
途中からは、鴨川の河川敷を歩く。
あー、平和だなぁ。
ぼーっと歩いていると、上賀茂神社に着いた。
まわりの人はきっと初詣なんだろうけど、今年で3回目のお参りともなると、もうあまり新年という感じはしない。
今年3回目のおみくじも引く。ちなみに去年は12回おみくじを引いていた。おみくじ収集が趣味になりつつあるので、当然結んだりはせずに持って帰って保存する。
ところで、ここのおみくじは200円だった。ほとんどの神社は100円なんだけど、たまにこういう高いところがある。過去には300円のおみくじも引いたことがある気がするが、はて、どこだったかなぁ。次からは値段もメモっておくようにしよう。
丸太を燃やす大胆な焚き火。
今日び、凧揚げしてる子どもも見ないよな。
参拝を終え、再び歩いて駅まで戻る。やはり鴨川。
帰りは阪急に乗り換えず、そのまま地下鉄で京都駅へ。ホームのそば屋で「年明けうどん」というメニューを頼む。最近よく聞くけど、年明けうどんって流行ってる?? toshiakeudon.jpなんてあるし。
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そんなわけで、今回はこれくらいで軽く詣でを終了。
現在の達成状況:
2009年12月26日
世界遺産に登録されている京都の文化財は、全部で17箇所。これらを全て巡ろうという旅を前回スタートさせた。2回目となる今回は、宇治へと向かう。
時刻はお昼をまわったころ、のんびりと旅はスタート。
まずは淀屋橋まで行き、京阪に乗り換え。地味な地下ホーム。
そういえば最近、おけいはんが代替わりしている。モデルは徳島の人らしい。
初めて京阪特急の二階席を狙って乗り込んでみた(タイミングが悪く、20分くらい待った)。いつも通勤で使ってる路線なのに、特急の二階席からだと景色が違ってみえる。ちょっとした遠出気分。
のんびり走る特急に40分ほど乗車し、中書島で宇治行きに乗り換え。
とその前に、朝から何も食べてなかったので、ホームの蕎麦屋で昼食にする。「炙りきつね」というのを注文すると、文字通りきつねを炙って出してくれた。
なんのことはない、ただそれだけなのだが、やけにきつねが美味しく感じた。これが炙りの威力か?
京阪・宇治線に乗り換えてさらに15分、目的地の宇治駅に到着。
ホームも駅舎も、やけにモダンな印象の駅。天気は少し曇ってきた。
駅を出て目の前の橋を渡ると、平等院の表参道が続く。
すぐに平等院の入口に到着した。
さて、平等院に来てやることと言えば……
そうですね、10円硬貨の聖地巡礼ですね。
ピントを10円硬貨と平等院鳳凰堂の両方に合わせるのは不可能に近いのだが、試行錯誤でなんとかそれなりに撮影できた。どうだ!
これで前回の2千円札に続き、お金シリーズは2種類制覇。あと実在の場所が描かれているのは、千円札の富士山だけか?
……と思ってお札を眺めていると、1万円札には平等院鳳凰堂の上に載ってる「鳳凰」が描かれてあることに気付いた。
これ。平等院の鳳凰だったとは知らなかった。
最後に、左右からの平等院鳳凰堂。
平等院を出て、
白い橋と、
赤い橋を渡ると、
続いての世界遺産、宇治上神社に到着した。
こじんまりした境内を一回りし、おみくじを引く。
ここで私の引き方がどうやらマズかったらしく、神社の人に「おみくじの正しい引き方」を伝授してもらった。これで私もおみくじマスター! ちなみに教えてもらったのは、筒を振って棒を出すタイプのおみくじ。どうやるかは秘密。
適当な道を歩いて、駅まで戻る。このあと醍醐寺にも行こうかなぁと思っていたが、時間が思っていたよりも経っていたため、本日はこれにて終了とする。
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普通に帰るのもつまらないので、京阪宇治線・六地蔵から地下鉄に乗り換え、山科からJRで大阪まで帰ってきた。
そして大阪駅にて。そういえば新しいホーム(11番線)が出来たと言ってたなぁと思い出し、足を運ぶ。
他のホームとは全く違った、大人しい雰囲気の11番線。とても大阪駅に見えない。
そして、ホームにはカメラを持った人が大勢。なんか来るのか? と思って待っていると……
お目当ては「日本海」だった。先頭車が撮影できる場所にはすごい人だかり。普段でもこれだけ写真撮ってる人いるのか~。
全く京都とは関係ない話題で、二回目の世界遺産巡りは終了。
これまでの記録:
2009年10月18日
週末小旅行シリーズの第13回は「路線バスで行く神戸」。タイトルそのまんま、路線バスを使って大阪から神戸(三宮)まで行く旅である。
続きを読む "週末小旅行シリーズ 第13回 「路線バスで行く神戸」" »2009年10月11日
週末小旅行シリーズも、もう12回目になった。すべてのレポートを書いてないので、ブログに上がってる記事は歯抜けになっているのが後になって悔やまれるが、とにかく今回で12回目である。
今回からは、シリーズの中にさらにシリーズを取り入れ、「京都の世界遺産・詣で巡り」と題して京都を詣で巡っていきたい。※「詣で巡り」は私が考えた造語で、寺社を一日に何箇所もハシゴすること。過去に、2007年正月の詣で巡り、2009年正月の詣で巡りを行った。
ご存知、世界遺産の「古都京都の文化財」は、複合遺産として京都にある17の寺社+城が登録されている。京都を訪れるほとんどの人が、そのどれかに行っていると思われるが、これらをすべて巡った人はほとんどいないのではないか。そんなわけで、貪欲にすべて巡りきることを目的に、これから複数回に分けて京都をまわろうと思っている。ついでに可能な限り寺社では「御朱印」をもらい、「おみくじ」を引くことも忘れないようにしたい。