2006年09月14日
旅も6日目となり,いよいよ大詰め。今日は日本最北端の街,稚内に向けて出発する。
(本日は北見から稚内まで)
朝,北見駅。
この時期の道東の朝は気温が17度くらいしかないはずなんだけど,今日はやけに暑い。20度以上あるのではないか。あち〜。
北見駅の横には,今年春に廃線になった「ちほく高原鉄道 ふるさと銀河線」の建物がそのまま(?)残されていた。
●北見 912→1220 旭川(特別快速きたみ)
今日の旅は,石北本線の「特別快速きたみ」から。
特別快速なんてたいそうな名前が付いてるが,どうせ単行のワンマン列車だろうと思って,早めに駅に来てみた。3時間の長旅なので,良い席を取っておきたい。
しかしそこは北海道。列車が来るまでホームに入れてくれないのね……。
北見駅に限らず,北海道の駅(ターミナル駅除く)では,出発の10分くらい前になるまで改札をしてくれないようだ。寒いからか,ホームと駅の間のドアを閉めている場合が多い。
特別快速は,全くもって予想通りだった。
車窓はもはや,いつも通りというか何というか。
今日は気温が高いので,車内では扇風機を回して,窓を開けて,非常にまったりとしたムードになっていた。
途中,遠軽駅ではスイッチバックで進行方向が変わる。これはかつて名寄本線があったときの名残らしい。
いまでは線路の構造上しかたなく進行方向が変わるだけで,時間がかかるだけの代物になってしまっているようだ。
遠軽を出発してしばらくすると,有名な白滝シリーズが始まる。
「下白滝」「旧白滝」「白滝」「上白滝」と,白滝の地名が延々と2,30kmほど続く区間である。2001年までは「奥白滝」もあって,さらに白滝度が高かった。
この辺は地名で区別をする必要がないくらい,何もないのであろう。事実なにもなかった。
その中でも特筆すべきは「上白滝」駅で,一日一往復しか列車が止まらないという,日本一使いにくい駅になっている。もはや駅としての価値を失っているような……。
そしてその「上白滝」を通過すると,次の「上川」までは40km近く駅が無い。もう,なんなんだ北海道は,という感じである。
●旭川 1225→1356 名寄
白滝シリーズに興奮しながら,3時間の長旅を終えて旭川に到着。
間髪入れずに,名寄行きに乗り換える。
乗り換えがギリギリだったので,座席がかなり埋まっていた。しかたなくロングシート部の隅っこに座り,いよいよ最北端の路線「宗谷本線」に突入する。
ピップエレキバンのCMで有名になった「比布駅」を通過。
相変わらずの北の大地を眺めながら,
1時間30分ほどで「名寄」に到着した。
名寄駅。
もう相当緯度が高いはずなんだけど,相変わらず暑いなぁ。駅前の温度計には22度という表示が。
駅の売店で旭山動物園チョロQを売っていた。
なんだこりゃって感じだけど,とにかく遊んでみて欲しくてたまらないらしい。
「たのしい」「から」「あそんで」「みて!!」
って言われても。
●名寄 1430→1901 稚内
そして,いよいよこの旅のラストランナーが登場。
名寄から稚内まで一直線!
……なんだけど,途中の「音威子府(おといねっぷ)」で70分停車する。
音威子府駅。名前の響きが良いので,結構有名な駅である。
稚内に向かっていると思しき旅行者が他にも4人いたけど,さすがに70分も待ってられないので,みんな外に出てきていた。
しかしこの驚愕の70分停車も,駅訪問をしたいと思っていたワタシにはちょうど良かった。
音威子府駅には,有名な駅蕎麦がある。
そうそう,この真っ黒な蕎麦。これが音威子府蕎麦である。
全国に類を見ない蕎麦で,わざわざ車で食べにくる人もいるという。たしかに蕎麦なんだけど,なんか普通の蕎麦とは違う,独特の味であった。
駅の中には,廃線になった天北線の展示室もある。駅ノートもあったので,一筆書いておく。
この駅は有人改札があるのにホームに柵はなく,入り放題になっていた。夜になったら駅が閉まるとか?
そうこうしているうちに時間が来たので,再び宗谷本線の旅が始まる。
列車は天塩川に沿って進む。
そして,最北端の路線に日が沈む……。
北海道滞在中の最後の日暮れを,
しっかりと目に焼き付けた。
そしてついに,6日間,総移動距離 約3000kmの長旅を終え,日本最北端の駅「稚内」に到着した。
あ〜,ついに来るところまで来てしまったという感じがする。今日はもう日が暮れているので,稚内散策は明日の楽しみに取っておいて,今日のところはひとまず終了……。
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