2006年09月11日
長らく本州を彷徨った「北海道旅行」であるが,2日目にしていよいよ北海道が見えてきた。
そして3日目の本日未明,ようやく夜行列車に乗って北海道に上陸! ……といっても寝てたので,気づいたらすでに函館だったけど。
(本日は苫小牧から帯広まで)
●青森 2245→501 苫小牧(急行はまなす)
さすがに2日間も宿に泊まらないのは体に堪える。今回は計画上しかたなかったとはいえ,これからは夜行2連泊は避けようと固く胸に誓ったのであった。
北海道に入り,函館・長万部・室蘭に止まった後,目的地である苫小牧に到着。疲れてたせいか,結構ぐっすり眠れた印象がある。しかし,それにしてもまだ朝の5時。出発日も含めて,3日連続で5時に起きている。これは健康に良いんだか悪いんだか……。
人気のない早朝の苫小牧に立つ。
やはり北海道の朝は寒い。寒いというか,超寒いんですけど。長袖のシャツに着替えたが,寒さに慣れるまでしばらく駅の待合室でガタガタ震えていた。
乗る予定の列車までまだ時間があるので,地図でコンビニを調べて,散歩がてら出かける。
目に付くのは,王子製紙の工場。
早朝の苫小牧の街は静かだった。
そう,やけに静か……。嫌な予感がしたが,案の定コンビニも閉まっていた。
●苫小牧 612→648 追分
●追分 657→716 南千歳
●南千歳 730→752 苫小牧
しばらくウロウロしてみたものの,まだまだ時間があるので,暇つぶしで列車に乗ることにした。上方の地図で苫小牧の周辺に謎のループができているが,これがそのループになる。
これから何度も乗ることになるこの型の列車に乗って,ひとまず室蘭本線で北上。
そして追分駅に到着。
同じように「はまなす」から乗り継いで来た人が何人かいたが,全員東に向かう「石勝線」に乗り換えていった。このまま乗り換えれば実にあっけなく今日の目的地である帯広に着いてしまうが,岬めぐりを控えているので,誘惑には負けず反対の西方向へ。
通学途中の学生に囲まれながら,南千歳に到着。
さきほどの追分からこの南千歳まで約20分かかったが,その間に駅は1つも無かった。なんと北海道は雄大なことよ。
この南千歳で乗り換え,また苫小牧まで戻ってきた。
●苫小牧 801→937 静内
苫小牧に戻ると,すでに列車が待ちかまえていた。
青・ピンク・白の配色の日高本線の列車。
単行の車内にはほどほどに人がいて,すでにボックスが埋まっていた。しかたなくひとまずはロングシート部分に座って,いよいよ旅の始まりを迎えた。
苫小牧を発つと,すぐに何にもなくなった。原野があって,たまになんかの工場がある感じ。
ボケーっと外を眺めていると,なにやら見たことがあるモノが。
これは新日本海フェリーの「フェリーしらかば」じゃないか。
昨日の朝まで乗っていたフェリーしらかばが,秋田から苫小牧への長旅を終え苫小牧東港に停泊していた。まさかこんなところで追いつくとは。
しばらく行くと,車窓に馬(!)が見え始める。
全国にユニークな路線多々あれど,列車から馬が見えるのは日高本線しかあるまい。北海道すごい。
やがて中間地点である「静内」に到着した。
静内は,多くの競走馬のふるさととして有名。マンガの話だけど,「じゃじゃ馬グルーミンUP」を思い出した。そうか,ここがあの静内か。
待ち時間があったので外に出てみる。
いろんなところに馬がいる。
駅に隣接する売店でいろんな馬グッズを売っていた。競馬ファンの知り合いがいれば何か土産でも……と思ったけど,いない気がしたので何も買わず。
わずかな滞在時間であったが,競走馬を観光に使っている町なんてそうそう無いだろうから印象深かった。なにげに列車にも「優駿浪漫」なんて書いてあるし。
●静内 1001→1125 様似
再び日高本線を南下する。
ここからは,さっきにも増して馬が近い。もうすぐそこに馬がいる。
やがて車窓が「馬」の景色から「海」の景色へと変化すると,日高本線の終点である様似駅に到着した。
ここから,襟裳岬行きのバスに乗り換える。
●様似駅 1135→1232 えりも岬(JR北海道バス)
様似からは,バスで「えりも岬」を経由して「広尾」という町まで抜ける予定である。まずは駅の窓口で岬までの乗車券を買っておこうと思ったところ……。
特別補充券(って言うのかな,これ)が出てきたのでビックリ。
どういう話をしたのか忘れたけど,窓口のおばちゃんとやりとりをしているうち,「様似→広尾の切符を買えば,えりも岬で途中下車できる」ことが判明。その切符がこれだった。
多くの方の旅行記では,これと同じ経路を行く際に「様似→えりも岬」&「えりも岬→広尾」という料金の払い方をしているが,もちろん「様似→広尾」の通し運賃の方が安い。どういう規則で途中下車が出来るのか不明だけど,とにかく実際にこの切符を使って途中下車はできたので,同じ経路を行く方は参考までに。
さて,バスは駅前のバス停から出発する。乗り込んだのは地元の方がほとんどで,岬に向かうと思しきは,やはり一人旅の人が4,5人程度。
車窓には海が広がる。
のんびり50分ほど走ると,バスは丘陵地帯を行く。ここまで来るともう地元の人は乗っていない。
いよいよ最果てに近づいてきた感がする。
そして乗車から約1時間,ようやく第二の岬となる「襟裳岬」へと到達したのであった。
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