2005年09月16日
2日目の朝。
天王寺の宿を出て,散歩がてら徒歩で,この日の出発点である難波まで向かう。
微妙に見える通天閣。
●近鉄難波 814→(近鉄難波線/奈良線)→845 生駒 845→(近鉄生駒線)→910 王寺
昨日に引き続き,近鉄。
快速急行で一気に生駒まで突っ切る。
なぜか駅名標が真っ白だったが,上の写真が生駒駅。
生駒からは生駒線に乗り換え,王寺まで向かう。
王寺駅は,JRと併設したターミナルであるが,そこから目と鼻の先に,これから乗る近鉄の新王寺駅がある。
小ギレイな王寺駅とは対照的に,隅っこの方でひっそりと佇む新王寺駅。ここで田原本線に乗り換える。
●新王寺 915→(近鉄田原本線)→936 西田原本 / 田原本 943→(近鉄橿原線)→947 大和八木
田原本線は,ほかの近鉄の路線と構内で乗り換えが出来ない。
なんでこうなってるのかは知らんけど,先ほどの「王寺→新王寺」の徒歩連絡に加え,もう一端の西田原本からも,「西田原本→田原本」の徒歩連絡が必要。
自動改札の無い駅も多いらしく,スルッとKANSAI系の切符はここでは使えないようだ。
今回使っている「ワイド3・3・SUNフリーきっぷ」は単なる紙なので,その辺の制限はなく,田原本線もフリー区間に含まれている。難なく有人改札を通れた。
西田原本から田原本までは,普通の商店街のようなところを通って到着。
ここから,三重へ続く大阪線への乗換駅である大和八木まで移動した。
●大和八木 949→(近鉄大阪線)→1106 伊勢中川 1107→(近鉄名古屋線)→1119 津
大和八木から,いよいよ三重に向けて出発する。
山越え区間なので楽しみにしていたが,期待を裏切るオール・ロングシート車がやってくる。昨日の高野線といい,ついてない。
上の写真はアーバンライナー。これに乗りたいところであるが,ここはグッと堪えてロングシートで乗り通した。
奈良を抜け三重に入ると,青山町駅から東へは,一時間に二本ほどの区間になる。
乗客もほとんどおらず,のんびりとした時間が過ぎる。
大手私鉄最長という新青山トンネルを抜けると,ほどなく住宅が見え始め,伊勢中川に到着した。
伊勢中川からは名古屋線に乗り換え,津まで。
JRと併設した近鉄の津駅。JRで一回来たことがあるので,ここへ来たのは2回目か。
昼飯に,JR側の改札前にある蕎麦屋で蕎麦を食う。
●津 1154→(近鉄名古屋線)→1233 近鉄富田 1247→(三岐鉄道三岐線)→1334 西藤原
津から近鉄富田に移動し,そこから三岐鉄道の三岐線に乗り換える。
黄色い列車に乗って,西藤原まで。
西藤原駅は,駅舎がSLの形をしていた。駅前には,SLやディーゼル機関車が展示されており,毎週日曜には,蒸気で動くミニSLも走らせているらしい。
……が,平日の駅前は閑散としていた。列車に乗っていたのはワタシ以外1人しかおらず,その人も早々と自転車で去っていったので,誰もいない。
何もすることが無いので,そのまま乗ってきた列車に乗り込む。
しばらくしていると,自転車を持った人が乗り込んできた。自転車をそのまま持ち込めるとは,便利なサービスである。
●西藤原 1342→(三岐鉄道三岐線)→1351 伊勢治田→(徒歩)→阿下喜
三岐線を少し引き返し,伊勢治田で降りる。
伊勢治田駅はやはり閑散としていて,ワタシが降りたのに気づかなかったのか,列車を見送ると駅員さんも外のトイレに行ってしまい,本当に誰もいなくなった。誰もいないので,切符拝見もなく,勝手に改札を出る。
この駅で降りたのは,同じく三岐鉄道の北勢線に乗り換えようという計画である。
とはいっても,ここは別に乗換駅でも何でもないのだが,地図を見ると北勢線の阿下喜駅まで約2kmほど。これくらいなら,徒歩で連絡できるという考えから,予定通り伊勢治田駅を出て,トボトボと歩き始めた。
縁もゆかりもない土地を歩くのは,なかなか趣深い。目的地に向かって歩いてはいるものの,ここがどこなのか全く分からないのは変な感じである。
田舎道を歩きながら,途中ローソンで休憩をし,変な看板などを眺めて,名も知らぬ川を渡って,ようやく目的地の阿下喜駅に到着した。
●阿下喜 1510→(三岐鉄道北勢線)→1600 西桑名
これから乗る北勢線は,ナローゲージである。ナローゲージとは,線路の軌間が狭い鉄道のことで,現在普通の鉄道として運行されている路線は4つあるらしい。
全国で4つなのに,なぜか三重県に3つもあって,ここがそのうちの一つ。
駅前のスペースに車両が展示されていたが,小さくておもちゃみたいである。軌間が狭いので,必然的に車両も狭くなる。
実物はどんなものかと期待しながら待っていると,ほどなく列車がやってきた。
実物は,期待に反しない小ささだった。
車内も狭いので,座席の並びが独特である。ロングシートは普通のように見えるが,席間が狭いので,両端に人が座ると通り抜けがしにくい。
走行中は,やはり揺れが少し大きかった。
でも乗客も少ないし,しばらくマッタリできるなぁ,とか思っていたら,途中の駅で高校生が大量に乗ってきた。ちょうど下校時間に重なる列車だったようだ。
ただでさえ狭い車内が,さらに狭くなる。車掌さんはかなり移動がしづらそうだった。
ちなみに,北勢線には乗車の心得がある。
阿下喜駅に掲げてあったので,写真に撮ってきた。
至極あたりまえのことが書かれてあるんだけど,改めて文字にすると,妙におかしい。
「車を降りるときは必ず『アトミヨソワカ』と云う呪文を称ふること」
アトミヨソワカは,忘れ物をしないようにする呪文らしい。
●桑名 1609→(近鉄名古屋線)→1632 近鉄四日市
北勢線の西桑名から,近鉄の桑名までは,徒歩で連絡できる。
桑名から四日市まで移動し,近鉄の八王子線と内部線に乗り換えた。
この2路線は,両方とも先ほどの北勢線と同じナローゲージ。珍しいゲージのはずなのに,まるで全部乗れと言わんばかりの密集度である。
●近鉄四日市 1643→(近鉄内部線/八王子線)→1650 西日野
内部線と八王子線は,四日市から「Y」の字に2本伸びている。
まずは八王子線で,Yの一端,西日野まで乗る。終点まで約7分なので,すぐに到着した。
列車も小さいが,駅も小さい。
●西日野 1700→(近鉄八王子線)→1704 日永 1705→(近鉄内部線)→1716 内部 1735→(近鉄内部線)→1752 近鉄四日市
内部線に乗り換えるため,八王子線を日永まで引き返す。
日永駅で乗り換えだが,ホームの島が違うので移動しなければならない。
しかし,もたもたしていたら,踏切が閉まって出られなくなってしまった。乗るべき列車が目の前にあるのに,踏切が閉まって渡れない……(上の写真)。
結局,離れ小島のホームで あたふたしていたら,運転士の人が気づいてくれたようで,踏切を開けてくれて,間一髪で飛び乗れた。なんとも間抜けな話。
そして,約11分で内部線の終点,内部駅。閑散としている。
その後,全てを乗り終え,内部から四日市に戻った。
この日は四日市で宿泊。長い日程だった。