2005年03月31日

2005春・九州旅行4日目

九州旅行の4日目。

●熊本
今日は,豊肥本線の旅。
朝は10時過ぎと,比較的ゆっくりとした出発であるが,昼間に豊肥本線を熊本から大分まで乗り通そうと思うと,この乗り換えしかない。ネックは宮地〜豊後竹田間で,昼間はろくに列車がこない。九州乗りつぶしは初めてなので,これまでほとんど幹線を通っていたが,今からこういう秘境めいたところへ向かうと思うと,嫌が応でも気持ちが高ぶってくる。

そんな九州最後の日の朝,路面電車で熊本駅に到着。
この時期の豊肥本線には,観光列車のSLあそBOYが走っている。これに乗ってもよかったのだが,乗ってしまうと後々の乗り継ぎが良すぎて逆にしんどいので,今回はパス。とりあえずSLの車両だけでも見ておこうかなぁ,と思っていたのだが……。
「本日のSLあそBOYは,SL機関車故障のため,ディーゼル機関車での運転になります」
なんとも無情なアナウンス。しばらく待っていると,やってきたのはアナウンス通りディーゼル機関車だった。

ワタシはいいけど,家族連れの人たちは残念そうに立て看板の前で写真を撮っていた。
そんなディーゼルを尻目に,0B番のりばから一足先に熊本を発つ。0番のりばはよくあるが,それがさらにAとBに分かれているのは珍しいのではないか。

●熊本〜宮地
熊本〜肥後大津までは,ロングシート車両が走る電化の近郊区間。
肥後大津からが,ようやく豊肥本線の本領発揮である。ここでディーゼルカーに乗り換え,いよいよ阿蘇連峰へと入っていく。

立野駅では,全国でも有数の三段式スイッチバックでグングン標高をかせぐ。その後もどんどん標高を上げていき,やがて阿蘇山のふもと,宮地駅に到着した。
1人で旅をしてるっぽい外人さんが数人乗っていたが,みんな阿蘇駅で降りてしまった。いま外人の間で阿蘇山が流行っているのかもしれない。

●宮地

宮地駅では,1時間以上の待ち時間があるが,特に行くところもない。
熊本駅で買っておいたパンをほおばりつつ,待合所にいた地元の人の話に耳を傾ける……えぇと,なんて言ってるのか分かん……。

ホームに出ると,阿蘇山の噴煙が見えた。もくもく。
これから乗るのは,黄色い単行列車。車体には「YELLOW ONE MAN DIESEL CAR」と書いてある。そのまんまだ。
乗客もそこそこに,黄色いのは宮地駅を出発した。

●宮地〜大分
宮地を出た黄色いのは,エンジンをブルンブルン言わせながら,ノッチ全開でさらに山を登り続ける。もう,本当に山の中だ。こういうところに来ると,つくづく線路を引いた人に感心する。

そしてやがて,JR九州一標高の高い波野駅に到着した。いままで酷使したエンジンを休めるかのように,ここで待ち合わせのため,しばらく停車する。
ここから先は,もう下るだけである。エンジンを切って,ポテンシャル・エネルギだけで下っていくのは,ジェットコースタのようなスリルがある。

豊後竹田で,大分行きに乗り換え。
ホームには,カボス型の椅子があった。一瞬スダチかと思ったが,大分だから絶対カボスだろうなぁ。この椅子を見ただけでは見分けが付かないけれど。
やがて山も下りきり,大きな旅を1つ終えた感じがする。大分駅に到着した。

●大分〜小倉
豊肥本線も走破し,そろそろ帰り支度。日豊本線をひたすら北上する。

正直,この辺はあんまりおもしろい区間ではない。
そんな平凡な区間のオアシスが,宇佐駅。なんてことはない,駅名標の「USA」を見て楽しむという……。日本なのにUSA。それを意識しているかのように,駅名標が日本っぽい佇まいなのは気のせいか。
日も暮れて,景色も見えなくなったためボーっとしていると,そのうちに小倉駅着。

●門司港
ムーンライトまでの時間がまだかなりあるので,小倉で晩飯を食べたのち,門司港行きの電車に乗った。もう車窓は見えないが,門司港といえば門司港レトロ。きっと夜景がキレイなはずだ。

小倉から十数分で門司港着。電車を降りた途端,もう雰囲気が違う。これぞ門司港レトロ。
門司港駅舎もキレイにライトアップされていた。

駅前を関門海峡の方まで歩く。目の前には関門大橋。旅の最後にふさわしい,えも言われぬ夜景であった。

●詳細な日程
熊本 1005〜1037 肥後大津
肥後大津 1051〜1144 宮地
宮地 1305〜1356 豊後竹田
豊後竹田 1358〜1521 大分
大分 1617〜1715 宇佐
宇佐 1742〜1920 小倉
小倉 2017〜2031 門司港
門司港 2109〜2121 小倉
小倉 2212〜408 岡山(臨時快速ムーンライト九州)

(日付変わって4/1)
岡山 529〜630 高松(快速マリンライナー1号)
高松 705〜813 徳島(特急うずしお1号)

●4月1日
ムーンライト九州を岡山で下車し,マリンライナーの始発を待つ。上りムーンライト九州の場合,0時を過ぎて最初に停車する駅が4時8分の岡山なので,かなり長い間18きっぷを使えることになる。
岡山からは学割で乗車券を用意してある。しかし,すでに年度も変わって4月1日なので,大学の学割証は使えない。こういうときに,有効期限2日間の3月31日の乗車券を使うのは,裏技なのか,違法なのか……。

なーんもない早朝の岡山駅で,寒さに震えながら始発を待つ。ムーンライト九州に乗っていた小学生の鉄集団も四国へ向かうようだ。旅をしているとよく鉄小学生に会うが,いつもながら朝から元気である。
初めて乗った始発のマリンライナーは2両編成。しかも瀬戸大橋線の駅には全駅停車する。朝はいつもこんな感じなのか。

高松からは特急うずしおでいよいよ家に帰る。いつも鈍行に乗っている区間だが,特急だとこんなに早いんだ……。そりゃみんな特急使うよなぁ。

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この記事へのコメント

あそBOY、珍しいものが見られたといえばそうなりますなw

熊本の波野村といえば元オ○ムの拠点…

ともあれ、お疲れ様でした。旅行記堪能しました。

Posted by: at 2005年04月14日 21:03

旅行記,堪能してもらえたようで,ありがとうございます。

いわれてみれば,ディーゼルあそBOYの方が珍しいかもしれませんねw
ただ生の動いているSLをまだ見たことがないので,その点では残念な気もします。

波野,たしかにオ○ム……。
特に問題はないですが,すっかり忘れてました。

Posted by: かわうそ at 2005年04月14日 21:38
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