2009年10月14日
■特急列車が2時間以上遅れた場合、そのまま帰らないで! (マイコミジャーナル)
先月の旅行では、列車遅れのため途中で旅行を中止する羽目になった。私は泣く泣く出発駅まで引き返し、突然の中止を告げられた「旅」に対する喪失感と、無駄に消費させられた時間の埋め合わせとして、切符の全額払い戻しを受けることとなった。
その時、遅れた列車の車掌の案内は、こんな感じだった。
「急行能登にご乗車予定の方は、旅行を中止していただき、京都駅係員まで…」
それにしても、いきなり「旅行を中止せよ」とは、旅を楽んでいる人にとっては胸に突っかかる言い回しではないか。人の旅行をなんだと思っているのだ。
しかしながら、とやかく言っても仕方がないので、その時はおとなしく運命を受け入れることにした。私は車掌の言うとおり京都駅の窓口に行き、そこの担当氏に言われるがまま切符にスタンプを押してもらう。そして、出発地である新大阪まで引き返してきた。
これがそのときのスタンプである。
この「事故返」というスタンプは、この時に初めて見ることになった。事故返の詳細はいまいち理解していなかったものの、とりあえずこのスタンプの効力により、新大阪まで引き返して返金を受けることができた。
その後、事故返のことは頭から抜けていたのだが、たまたまマイコミジャーナルで今回と同じ事例が記事になっているのを発見した。それが冒頭のリンクである。
その記事によると、どうやら私は「無賃還送」というものを受けていたらしい。
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今回の旅行中止の経緯を、詳しく書くとこんな風になる。
もともとは以下の乗り継ぎを予定しており、金沢での乗り換え時間は1時間程度あった。
・金沢 着 21:20 (大阪始発の特急サンダーバード43号)
・金沢 発 22:15 (金沢始発の急行能登)
それが、
・強風のため湖西線で徐行運転を実施、そのため折り返しの列車が遅れる(+30分)
・湖西線が強風の規定値を超えたため、全特急が米原経由に経路変更(+30分)
・東海道線に北陸特急が入ったことによる列車混雑で、たびたび信号待ちが発生(+α分)
・前を行く新快速の乗客が急病のため、茨木駅で救助作業を行う
・前を行く新快速の乗客が急病のため、茨木駅で救助作業を行う(二人目) (二人あわせて+30分)
このようなことが続けざまに起こり(特に前の列車で要救助者が2人も出たときには、わが耳を疑った)、たちまち1時間の乗り換え余裕を食いつぶしてしまった。
ここで、改めて無賃還送の条件と照らし合わせてみると……
>列車の遅れにより、「予定していた乗り継ぎ列車に間に合わなくなり、最終目的地の到着時刻が2時間以上遅れてしまう」という場合は、乗っていた列車の遅れが2時間以内の遅れでも払い戻しを受けられて、出発駅まで無料で引き返せる。
そのとき買っていた乗車券は、急行能登に乗る前提なので、こんな経路だった。
・大阪市内 → 高崎 (経由:東海道・湖西・北陸・信越・上越)
急行能登に乗った場合、高崎到着は翌朝 4:05 だった。それが急行能登に乗り継げないことで、高崎着が 11:37 (私調べの最速) という悲惨な到着見込みとなる。これはどう見ても遅れすぎなので、無賃還送の条件としては十分になっていることが分かる。
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ちなみに、記事タイトルにもなっている「特急列車が2時間以上遅れた場合」も、以前に体験したことがある。
忘れもしない、2006年1月8日、特急白鳥(八戸~函館)での2時間半の延着に巻き込まれた。このせいで、吉岡海底駅の「ドラえもん海底ワールド」に行く機会が(おそらく)永遠に失われてしまい、非常に悔しい思いをしたものだ(吉岡海底駅は、北海道新幹線の工事着工により現在長期休止中)。
これがそのときの海底駅見学整理券。特急券はもちろん、この海底駅見学整理券も払い戻しの対象になった。
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……とりあえず、こんなトラブルの知識が発揮される日がもう来ないことを祈りたい。
今回も即席で旅程を立て直して、翌朝の始発新幹線から旅行を再開という、非常に慌しい旅行を強いられてしまった。乗り損ねた能登も、近いうちにリベンジしないといけないなぁ。
http://www.nekopla.com/nnk/mt3/mt-tb.cgi/680
この制度、、意外と複雑です。。
料金、戻ってくるのはうれしいのですが、、
2時間も遅れることを考えると、、
次の行程に影響出まくりますよね。
そう考えると、この制度のお世話には、
ならない方がいいですよね。
>なにわ者さん
実際この制度のお世話になったときには、
列車の復旧を駅で待つ時間が一番辛かったです。
これでもし1時間50分くらいで列車が動き出してしまったら、JRを呪うかもしれませんねw
なんにせよ、あんまりお世話になりたくない制度です……。