2010年05月03日
JR最後の乗り潰し旅行に出発! まずは、いたくう(伊丹空港)から新潟へ。
今日はひたすら日本海側を北上して秋田までの予定。
羽越本線は寝台ですでに乗ってるんだけど、「寝台での乗車はは除外」の自分ルールに縛られ、律儀にもう一回乗りに行く。これだけで1日費やすから、悩ましいよなぁ。
新潟→新津→新発田ときて、秋田行きの特急いなほに乗り換える。このルートは、切符を買うときにかなり怪訝な顔をされた。乗り潰し以外のメリットが全くないからなぁ。
これから秋田までは約三時間の長丁場。果てしなく広がる田んぼでも見ながら、ぼけーっと贅沢な時間を過ごそう。
やっとこさ秋田に到着。西側の座席で日光を浴び続けてたら、すっかり茹で上がってしまった。
あとは男鹿線を往復して本日の任務終了となる。本当はもうちょっと男鹿半島を見てまわりたかったんだけど、時間の都合でまた今度に。いつかなまはげに会いたい。
男鹿駅にて、なまはげ。
これでJR東日本も、残すところあと一路線になってしまった。我ながらよく乗ったもんだ。
私とよほど縁の無さそうな秋田も、思い返してみると今回が三度目の訪問。でも、列車に乗った記憶と、フェリーに乗った記憶しかないのは気のせいか……。乗り潰しが終わるとなると、次に来るのはいつになるだろうなぁ。
2010年05月04日
五能線リゾートしらかみ乗車ちう。4人掛けボックスシートしか取れなかったんだけど、ここに一人は結構気まずい空間だな……。座り心地悪いし。
まずはこのまま十二湖まで。
リゾートしらかみを十二湖駅で下車し、バスで十二湖へ。
前から見たいと思っていた青池は、見事に青かった。これはキレイ!
一時間半ほどその辺をうろうろして、再びリゾートしらかみに接続するバスで帰る。運転手がなんかずっと喋ってくれてて面白い。これは良い路線バス。
2010年5月4日、五能線 川部駅にて、JR東日本全線完乗!
リゾートしらかみは、さすが名高いリゾート列車とあって、合間合間に飽きさせない工夫がある良い列車だった。ただ飽きはしないが、乗車時間が長いからやっぱり疲れるね……。まわりの観光客を見ても、みんなお疲れモード。
今日は青森まで。
八甲田丸を見学したあと晩御飯。少し前まで青森駅前は何もなかった印象なんだけど、ここ数年で急に賑やかになった気がする。
青森に来るといつも行く駅前の定食屋は、芸能人のサインを飾り出したりして、かなりの人気店になっていた。前からこんなんだっけなぁ。
しゃこちゃん丼というのを食べる。そういや、昼御飯を食べてなかった。
2010年05月05日
青森駅からバスで三内丸山遺跡まで。的外れな感想だけど、広々してて面白かった。東京ドーム7つ分らしい。
今日はこれから海底駅見学を見学して、いよいよ北海道!
竜飛海底で下車し、海底駅見学コースへ。海底トンネルもよかったけど、ケーブルカーで地上に出てくると、そこは4年ぶりの龍飛崎。
地上でのフリー時間の2時間は、スタッフの元国鉄職員のおじいさん二人が、なぜかいろいろ連れて行ってくれた。前回行ってない場所にも行けたし、謎の野草も食わせてくれたし、一味違った面白さ。
竜飛海底からはUターンラッシュの特急に乗り、木古内で下車。これから江差線の乗り潰しに出かける。そのあとは夜行バス……。
江差線で江差まで。
手付かずの自然っぽい沿線風景だったが、日が暮れてくると、何とも寂しいところだなぁ。
駅前の個人商店でパンを購入。20分間滞在して、函館行きで折り返す。同じことやってる同業者が一人いるのが驚き。。
函館到着。
こんな時間に普通の店は開いてないので、仕方なく飲み屋へ行く。一人だとあんまり頼めないから、コストパフォーマンスが悪い。でもそれなりに満足。
このあと夜行バスで札幌まで。夜行の出発地が北海道で、到着地も北海道って、なんかすごい。
2010年05月06日
5:25札幌着。ピロー枕を持参するようになってから、夜行バスでぐっすり眠れるようになった。
朝早くからやってる銭湯がなさそうだったため、ネカフェでシャワーを浴びる。便利な世の中の恩恵に与る。
その後、暇なので北海道大を散歩。朝から畑で農作業やってる学生とか、ポプラ並木とか、牧場の牛とかを見て過ごす。これはいいキャンパスだなぁ。
大学構内を歩いてると、なぜか気持ちがウキウキする。全国大学巡りとかやると面白いかもしれない。
新十津川で札沼線を完乗。そこからバスで滝川まで抜けた。
しかし、バス停の場所がすごく分かりにくかった。行き先が違う同じ名前のバス停が、離れた場所に3つあるのだ。分かりにくいということを知らなかったら、分からなかったかも。
これから富良野まで。これで北海道の99%が乗り終わる。
富良野では蕎麦を食い(やったことはそれだけ)、趣向を変えて高速バスで札幌まで帰還。
そろそろ旅行も終わりだ。いよいよ、JR北海道の最後の未乗区間へ……。
(写真は富良野駅からの景色)
2010年5月6日、千歳線 新千歳空港駅にて、JR北海道全線完乗!
まさか、新千歳空港〜南千歳が最後に残るとは思わなかった。さらば北海道。
これで乗ってないJR線は、JR西日本 草津線の一路線だけに……。最後は、来週末の柘植駅で。
2010年05月08日
連休中、会社からデジカメを借りてきて使っていた。SONYのHX5という、この春商戦で一人勝ちしている人気の機種である。実際旅行に出ていると、このカメラを持ってる人がゴロゴロいて、その浸透ぶりにビックリしていた(誇張抜きで本当にゴロゴロいた)。
これを借りてきて何がやりたかったというと、それはスイングパノラマという機能である。最近のサイバーショットには標準で付いてる機能で、カメラをスイングすると、勝手に画像を合成してパノラマ写真にしてくれるというもの。これまでのように、何枚も写真を撮ってきてはパノラマ作成ソフトで画像をつなげるという手間もなく、撮影直後に一瞬で出来上がってしまうパノラマ写真。撮れる画も面白く、この機能がないと撮れないような写真も簡単に撮れるので、すごく気に入っている。
このカメラを持って、4月29~30日の東京旅行中に、パノラマ写真を撮りまくってきた。出来上がった写真を見るのも面白いんだけど、パノラマを生かせる構図を考えるのも楽しいし、撮るときのGUIも小気味よい感じに作られていて気持ちがよい。そんだけ気に入ってるなら、借りてこないで買えよって感じだけど。
というわけで、そのときのパノラマ写真で見る、東京旅行記をどうぞ。(横長の写真はクリックで拡大可能)
↑駅に向かっている途中、新大阪駅の裏で初めてのスイングパノラマ
↑新大阪にて。ここで友人2名と合流して東京に向かった。あ、ちょっと合成失敗してる……
↑東京駅で大学の恩師と再会。駅の中にあるJAXAのギャラリー(?)にて
↑事業仕分けで廃止が決定したJAXA iを見学、意外と面白い施設だった。テレビ局の記者っぽい人にインタビューされた
↑東京駅を出たところ。上下方向のパノラマも撮れる。魚眼っぽい写真が撮れて面白い
↑皇居東御苑にて。城跡を含め、いろんなものが一枚の写真に収まって楽しい
↑遅咲きの桜をパチリ。写真上方の枝は、実は頭の上にある枝である。ものすごくあおって撮った写真
↑皇居を出て、三菱一号館前を通る。写真上方に写ってるビルは、実は背後にあるビルである。つまりこの写真は、イナバウアー姿勢で撮った
↑東京駅南側の高架下。やっぱりパノラマといえば高架下でしょう
↑宝町から地下鉄で浅草へ。川向いから建設中の東京スカイツリーを眺めた。眺めるだけでも結構な人だかりだったので、オープンしてもしばらくは人多くて行けないだろうなぁ。
↑浅草から引き返して、再び有楽町へ。そこでさらに友人2名と合流して宴会を催す。6人の個室なのに、パノラマだとなぜか全員が自然に写った写真が撮れてしまう。感動した!
↑店をでて、銀座をぶらぶら。このあとカラオケに行って、GWの夜は更けていった……
↑明けて30日、参議院の見学に出かける。写真は参議院見学者用の待合空間。270度くらい写ってる
↑国会議事堂を正面から。水平を取るのが難しく、だいぶ傾いてしまった
↑新宿に移動して、都庁付近で昼食をとる。写真は都庁入口で撮影
↑都庁の展望室より、下界を望む。こんなところで仕事をしてみたい
↑新宿を離れて上野へ。上野公園をぶらぶらしたあと、国立科学博物館に行く。この頃にはみんな疲れてて、結局全部見てまわる気力はなかった。またゆっくり来たいな
このあと、羽田から徳島へ帰省して旅は終了となった。
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しかしパノラマ写真を縦にいくつも並べると、結構面白い眺めになるもんだ。
2010年05月16日
●これまでのあらすじ
2003年春、突如思い立って始めた「JR全線乗りつぶし」の旅。それまで鉄道に全く興味のなかった私が、徐々に鉄道旅行の面白さにハマっていき、気が付けば1年で10%、3年で40%、5年で70%と、日々着々と乗車率を伸ばしていった。
そして、乗りつぶし開始から7年の歳月が流れた今年、2010年。最後の大規模乗りつぶしとなる「東北日本海側~北海道旅行(5月3日~6日)」を無事に終え、乗車率はついに99.9%にまで到達した。
これで残すは、JR西日本の草津線のみ。2010年5月16日、ついに最後となるJR乗りつぶしの旅が始まった。
●草津への道
と、あらすじを大仰に書いてみたものの、草津線はいま住んでるところから片道2時間程度の日帰り圏内。乗ろうと思えばいつでも乗れる、ご近所路線である。そんなわけで、今日は何の気負いもなく、ちょっとそこまでってな感じで家を出た。
午前10時過ぎ、大阪駅からの新快速電車に乗り込み草津までの移動を開始する。途中、踏切り遮断棒が破壊された(!)らしく、途中駅で足止めをくらったものの、さほど大きな遅延もなく草津駅に到着した。
西の方の人は、温泉があると勘違いしてる人が意外に多いこの草津。今回行ったのは、その草津=群馬じゃなくて、滋賀の草津なので……えーと、何が有名なんだろう。とにかく、ここで「草津線」へと乗り換える。
先の列車延着があったため、あわただしく草津線のホームへと向かう。
この「貴生川・柘植方面」が、私がまだ乗っていない唯一のJR線となる。3年ほど前から、「草津線は最後に残しておこう」と考えていた。そんな「近くにあるのに乗れないジレンマ」を乗り越えて、今日ようやくここまで来たんだなーと、感慨もひとしおである。
最終ランナーは、この湘南色の電車。私はずっと「みかん色」だと思ってたんだけど、西の人は「かぼちゃ色」と呼ぶらしい。そんなミカンだかカボチャだかの電車に乗って、初夏の甲賀路を快走する。
快走のあまり、電車には激しい縦揺れが襲う。ズゴン!スゴン! という音とともに、首が縦に振られて、これであなたもロックンローラ。こんなに揺れる路線も珍しいかも。
そんな激しい揺れに身を任せること約40分。徐々に速度を落としてきた電車は、ゆるりと柘植駅に差し掛かる。
車掌さんが柘植駅への到着を告げると、ひとけのないホームが見えてきた。柘植駅は、三重県の山間にある小駅である。予想していた通り乗客も少なく、先ほどのロックンロール状態とは一転して、とても静かに最後のときを迎える。
これまでいろんな駅に降り立ったけど、ほっこりするのは、やはりこういう田舎の小駅だった。柘植に来ることになったのは、半分くらい偶然なんだけど、最後にこいうい理想的な駅に来られて良かったと思う。
これにて、JR全線19844.7km(2010年5月現在)の旅が終わった。
●柘植にて
列車を降りてホームに立つと、見慣れた顔ぶれが……。
なんと「てっこん」メンバーが、ホームで待ち構えていてくれた。しかも、よく見るとゴールテープが見える。これは私にテープを切れということか。
嬉しい出迎えに驚きつつも、ありがたく用意してくれてたゴールテープを切らせてもらう。ゴール! ゴルゴルゴルゴル(以下略)
こんな垂れ幕まで用意してくれていた仲間に感謝。この7年間の思い出と共に、後生大事に取っておこうと思う。もしくは、タイムカプセルに入れて10年間地中に埋めようかな。あ、これは私なりの嬉しさの表現です。
なんか、本当に終わったんだなーという実感が徐々に込み上げてきた、柘植駅史上初(おそらく)の盛大なセレモニーであった。
●柘植
せっかく縁あって降り立った柘植なので、最後に駅の周辺を散策してみる。
柘植駅前は、とても穏やかな雰囲気の漂う、のびのびとしたところだった。懐かしさも感じる田舎の小さな駅。こういう、普通なら一生訪れることのないような、本当になんでもない場所がもっと見てみたい。それが乗りつぶしを始める動機のひとつだったんだよなー、と最後に私の鉄道旅行の原点を思い出した。
「ただいま!」
●7年間のあゆみ
せっかくなので、この7年間の乗りつぶし量をグラフにしてみた。
毎年、春と夏を中心として定期的に旅行を重ね、乗車率を積み上げていくこと約7年。こうしてみると、ほぼリニアに乗車率が伸びているのが自分でも驚きである。なぜって、後半になるにつれて乗ってない路線は少なくなり、単純にそこへ乗りに行くこと自体が難しくなるのである。2007年には就職もしているのに、何をやってるんだろうな、私は。
でも逆にいうと、情熱さえあれば、ある程度は何とでもなってしまうものなのかもしれない。