2010年06月05日
思い出したかのように更新される「週末小旅行シリーズ」。ずいぶん間が抜けているため、未更新の回は一体なにがあったんだと井戸端会議の話題となること受け合いですが、そもそも今日び井戸端で会議なんてしないので、特に問題ないかと存じます。そんな今回は、唐突に第19回です。
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豊郷小学校といえば、少し前に取り壊すだの取り壊さないだので話題となった小学校である。関西では夕方のニュース番組でしばしば取り上げられていたため、その存在だけは薄っすらと知っていた。それがいまや、人気アニメの舞台となって、全国から続々と人が集まってきているなんて誰が予想できただろう。
かくいう私も、すっかりその作品(けいおん!)にハマってしまったため、続々と集まる人の一人となって、滋賀県は豊郷町へと出かけてきた。
豊郷へは、大阪からJRと近江鉄道(ガチャコン)を乗り継いで約2時間。この日は天気もよく、絶好のお出かけ日和であった。
豊郷駅コミュニティハウスと書かれたのが、近江鉄道・豊郷駅。これは駅なのか、コミュニティハウスなのか。コミュニティという割には、誰もいなかった。
滋賀の有名人、飛び出し坊や。危ない、堀に落ちる!
電気屋の壁面。絵のセンスも良いけど、窓がリアル窓になってるのがたまらない。上の方が予想以上に余ったので、人工衛星を描いてみました。スケールがでかい。
今回一番衝撃を受けたのが、このさくら遊園地。え? 遊園地? 遊んでる土地だから遊園地なのか?(まさかの新解釈) しかもここ、ウェブ上の地図には載ってないけど、SuperMappleDigitalにはちゃんと記載されているのだ、絶対おかしい。
駅から徒歩数分で、目的地の豊郷小学校に到着。駅が閑散としていた割には、思ったより人がいてビックリした。コスプレしてる人も多数で、いきなり面を食らう。痛車も続々と。
元図書館で、いまは交流所みたいになっているところ。日曜にはカフェもやっているらしい。それにしても、決して安価じゃない楽器が一式そろってるところがすごい。神社じゃないけど、絵馬っぽいのを置いてるのも良いアイディアだなぁ。
本校舎へ。味のある板張りの廊下に、やさしい光が差し込む教室。古いのにモダンな雰囲気が漂う建物は、見ていて普通に楽しい。これは西洋建築家のW.M.ヴォーリズという人の設計らしい。取り壊しで反対運動が起こったのも、これを見ると頷ける。
そして特徴的なのが、階段の手すりに置かれている「兎と亀」のブロンズ像。この塗装の剥げ具合が、みんなが像を撫でていった歴史を物語っている。
建物中央の階段で三階まで上がると、作中に登場する通りの間取りで軽音部の部室がある。かかってる札は「会議室」だったけど、手書き(?)で「音楽室」の札もかかっていた。
作品を知ってる人なら、思わずニヤニヤしてしまう空間。建物もすごいが、こんだけアイテムを集めたファンの情熱もすごい。
本校舎の隣にある講堂は、作中でライブが行われたところ。西洋的な雰囲気が格好いい。昭和12年建設でこの感じは、結構衝撃的だったんじゃないか。といっても昭和12年のことは全然知らないから適当に言ってるけども。
もう一度、本校舎を正面から。全体は2階建てで、部室のある校舎中央だけが三階建てになっている。
作中に出てくる校舎(桜ヶ丘高校)は、本当にこの建物に忠実なため、アニメを見ていると「これはあの場所だなー」と頭の中で間取りを想像できるようになった。これが意外と楽しくて、聖地巡礼の醍醐味を味わうこととなった。
それにしても、この校舎の感じやファンの盛り上がり方は、旧制松本高校に似てるかも(昔行った)。
帰りは京都で寄り道して帰ってきた。