2006年01月07日

東北・函館旅行 5日目

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秋田に行くつもりが,大雪で近づくことができず,結局 盛岡止まりになってしまった4日目。
すでに大幅に予定が狂っているので,5日目の日程も変更せざるを得ず,ホテルの部屋で代替案を練っていた。

東北の全県庁所在地を目指すという目標は叶わなかったものの,せめて秋田県には上陸したい。そう思った我々は,秋田駅には行けないにしても,なんとか秋田県に向かうルートを立て,とりあえず花輪線で大館へ向かって出発することになった。

秋田県・大館を目指す

朝の盛岡駅。
本日最初の路線はJRではなく,いわて銀河鉄道線からの出発となる。三セクだが,北海道・東日本パスだと乗り放題なのでありがたい。
それにしても,いくら宮沢賢治つながりとはいえ,「銀河鉄道」とは なかなかすごい名前をつけたものだ。

銀河鉄道に揺られること20分。
JR花輪線との分岐駅である好摩に到着した。次の列車まで50分ほどあるため,駅舎でひたすら待つ。地元民も同じように駅舎で待っているが,さすがに言葉遣いが,いかにも東北,という風になってきた。遠くまで来たことを実感する。

やがてやってきた花輪線の列車に乗車する。好摩を出てしばらくは高速道路に沿って走行し,一山越えたのち,十和田南駅ではスイッチバックを行い,ほどなく大館市へと入っていく。
好摩を出発してから約2時間30分後,ようやく大館駅へと到着した。

大館駅では,秋田犬である忠犬ハチ公がお出迎え。駅のホームには巨大な きりたんぽ も飾られていた。
秋田駅には到達することができなかったが,大館では秋田らしさを存分に満喫することができた。(秋田はこんなもんじゃない,とツっこまれそうだが)

大館からは,青森行きに乗車し,弘前の方へと向かう。
大雪の影響がまだ残っている秋田。列車は30分程度おくれていた。

弘前城

青森県も今回が初上陸である。とりあえず駅で蕎麦を食って,そのあと観光案内所で地図をもらう。
弘前城に行く予定だが,徒歩で行くような距離ではなかったので,バスに乗り込んだ。循環バスが10分おきくらいに出発しており,バスの便利は良い。

雪が固まってガタガタになった道を行き,最寄りのバス停で降りると,いつの間にか外は大雪が降っていた。歩いているうちに,体に雪がモサモサ積もってくる。とても観光をするような天気では無いが,根性で歩みを進める。

当たり前のように,弘前城のある公園内には,人っ子一人いなかった。見渡す限り真っ白な世界で,いまどこにいるのか把握するのも難しい。
しばらく真っ白な世界を行くと,城のようなものが見えてきた。

天守閣は意外と小さかった……。丸亀城並のガッカリ度。
当然のように冬季は閉鎖されており,入ることはできない。とりあえず外から眺めるだけ眺めて,弘前城を去る。相変わらず,雪がモサモサ積もってくる。

帰り際,雪に囲まれて孤立している白鳥を見つけた。
じっと寒さに耐えているように動かない白鳥を見て,同行者の知り合いが,ちょっと驚かせてやろうと雪を投げてみたところ……落下点の目測を誤り,白鳥に命中してしまった。うろたえる白鳥。
ちょっとした好奇心が,白鳥を痛めつけてしまった。ごめんよ,白鳥……。

しかし,まさかこの翌日に白鳥の呪いがあるとも知らず,我々は再び循環バスに乗って駅まで戻り,青森行きの列車で弘前をあとにした。

青森駅周辺の散策

日も暮れた夕方17時すぎ,青森駅に到着した。

かつての青函連絡船の発着ターミナルである。ホームには,その名残の連絡橋が残っていたが,入り口が封鎖されていた。明日には,新たな青函連絡ルートとなった青函トンネルを抜け,函館へ向かう予定である。
今日はひとまずホテルにチェックインしたあと,夜の青森の街をぶらぶらと散策することにした。

青森の街は,なんとも不気味である。駅の近くに架かっている橋のライトアップが眩しく,その光が雪に反射して,夜なのに妙に明るい。しかし,また19時前だというのに,周囲に人気は無く,静まりかえっている……。

しばらく歩くと,不気味に光る三角形の建造物を見つけた。観光物産館らしいが,もう店じまいしており,中に入っても何もなかった。改めて外から眺めてみると,やはり不気味さが際だつ。
この謎の建物のマスコットキャラクタは,どうやら「パムパムくん」と言うらしい。パムパム……発音しにくい名前だ。

その後,駅の裏に展示されている,かつての青函連絡船「八甲田丸」を見に行く。
もう辺りは真っ暗で,しかも吹雪いている。他に見学客がいるはずもなく,やはり静まりかえっていた。暗闇の中に怪しく光る八甲田丸。
ぶ……不気味だ……。

そうこうしているうちに,雪はどんどん激しさを増していた。わざわざ不気味を求めて彷徨っている感のある青森散策はこの辺で切上げ,ホテルへと戻った。
あしたはいよいよ北海道に上陸である。

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