2006年01月04日
東北・函館旅行の2日目は,新潟の柏崎から。山を越え谷を超え,福島の会津若松までの旅。
前日から乗っている「急行きたぐに」を,新潟の柏崎で下車する。アナウンスによると,いつの間にか列車に遅れが出ていたようだ。さっそく雪の影響か!と思っていたら,単なるワイパー故障というので拍子抜け。
それにしても,電車を降りると,四国では滅多に見られないような,一面の銀世界が広がっていた。縁もゆかりもない柏崎の地で,早朝,雪の中に立っている不思議。いよいよ旅に出ている実感がわいてきた。
もさもさ積もっている駅前の雪を一通り見た後,窓口で「北海道・東日本パス」を求める。この切符が今回の旅のメイン切符。JR東日本とJR北海道のみで使える「青春18きっぷ」のようなものだ。
買ったばかりの切符をさっそく自動改札に通し(18きっぷと違って自動改札を通せる),早朝の柏崎駅から旅立った。
最初の路線は,越後線。途中,吉田で弥彦線に乗り換え,弥彦神社を目指す。
車掌さんによると,大雪の影響で新潟方面はすでにダイヤがズタボロらしい。「どこいくの?」と聞かれたので,とりあえず弥彦神社と答えておいた。まさか「函館に向かっている」とは言えまい。
案の定,列車は遅れて弥彦に到着。折り返しの列車まで,もともと50分ほどしかなかった時間がさらに短くなり,もう40分ほどしかない。駅に貼ってあった弥彦神社への地図を見ると,徒歩15分とある。急げばなんとかなるだろうと,駆け足で神社に向かうが……。
雪道って歩きにくい……。南国育ちは,雪をなめすぎていたようだ。道路は滑るし,歩道は雪に埋まってるし,日向の溶けかかった雪は容赦なく靴を濡らす。そんな中でなんとか神社に到着すると,駆け足でお参りをして,そして再び駆け足で引き返す。
この弥彦神社参りは,まさに今回の旅のスタイルを決定付けるような出来事であった。雪との戦いはまだ始まったばかり。
弥彦から,弥彦線,信越本線を経由して,新津まで向かう。新津からは,磐越西線に乗り換え。
この時点でもうダイヤは滅茶苦茶で,今思えば,よく磐越西線も動いてたなあ,という印象である。10分ほど遅れて,列車は会津若松に向けて出発した。
山を越え,谷を越え,会津の山奥を列車は進む。この路線は夏にも乗ったが,今やそのときの面影はまったくない。一面真っ白の世界。雪もメートル・オーダで積もってるし,辺りには人っ子一人いない。
途中,列車が緊急停止した。しばらく沈黙しているので何事かと思っていると,ポイントの連結部が凍って動かなくなっているらしい。駅員が溶かすので,それまで待ってくれとのこと。
列車が止まった地点は,林ばかりで何も見えない。しばらくの間,駅員が湯をかけて解凍作業を行う様子を想像していた。笑えない事態だが,結構おかしい。(実際はどういう作業をしていたのか知らんけど)
その後,会津若松には,定刻から50分ほど遅れたものの,なんとか無事に到着。まったく気の抜けない旅である。
3時間近く揺られていた列車から降りると,いきなり刺すような寒さが襲ってくる。
ホームからして,いきなり真っ白。こんな大量の雪を見たのは初めてかもしれない。大雪初体験。
今日は会津若松泊だが,日暮れまで時間があるので,バスに揺られて「鶴ヶ城」に向かう。路面の状況は酷いことになっているが,それでも何食わぬ顔で走っている雪国の人はすごい。走行中の振動が激しいのは,凍結してガタガタになった路面のせいか。
雪の鶴ヶ城は,なかなかキレイなものだった。
たまに道じゃないところを踏んで,雪に足を突っ込んだりもしたが,それもいい思い出。ずぶ濡れの足は気力でカバーしよう。
帰りは,とぼとぼ歩いて駅まで引き返す。夕食は吉野家。店舗別メニューにカレーがあったとは。
宿でニュースを見ると,今夜も大雪らしい。明日以降の旅程に一抹の不安が……。
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