■プロジェクトM(2000/12/25)

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去る2000年12月25日、この「プロジェクトM」は実行された。
プロジェクトMとは何なのか、ここで簡単に説明すると・・・

"某ハンバーガー店M"にて、ハンバーガーを111個注文してみる

というもの。ただこれだけ。

"スマイル0円"注文時の対応までマニュアル化されているというM。
しかしいくら何でも"111個"もハンバーガーを注文された日には、店員一同てんてこ舞いしてしまうに違いない。
何か起こりそうだ、そんな密かな期待を胸に、有志はとあるMへと向かった。

ちなみに、なぜMでやるのか。
答えは簡単、Mの「土日倍額」こと、「平日半額」の政策である。
いくらなんでも、値が張るものを111個たのむというのは、財政的に困難だ。
Mでは、その「土日倍額政策」が実行されているため、ハンバーガーはわずか65円/個で買えてしまう。
111個注文したとしても、・・・7575円で済むわけなのだ。
#当日は8人ほどが集まったので、割り勘して1人あたり約950円でOK。


てなわけで、本番。
いざ有志代表がMの注文レジへと向かった。

はっきり言って、イヤがられるのは覚悟していた。
空いている時間を狙って行ったが、そうは言っても客は居るし、むこうだって忙しい。
関係筋を通じて、在庫は山のようにあることを知らされていたが、それでも注文する側にだって多少の負い目はあったのである。

しかし、こちらの心配をよそに、意外な反応が返ってこようとは、この時に知る由もない。
改めて、有志代表、注文レジへと向かったその後の店員との遣り取りである。
店員A: いらっしゃいませー。
有志代表: えー、ハンバーガーを111個・・・
(店員A、一瞬硬直)
店員A: ひゃ・・・ひゃくじゅういっこ、ですか!?
有志代表: 111個です。
店員A: ちょ、ちょっとお待ち下さい・・・。
いきなりパニック状態に陥ってしまった、若きバイト店員A(仮名)。
彼女はレジの奥へと、助けを求めに入って行った。
そして登場するのが、ベテラン店員(あくまで見た目です)の、店員B(仮名)である。
彼女もさすがに111個の注文には動揺した様子だが、ベテランらしく冷静にレジに立ち、話をし始めたのである。
店員B: 本当に111個でよろしいのですね?
有志代表: はい、111個で。
店員B: ものすごく時間かかりますよ、本当にいいんですね?
イヤそうだ(笑)。
できれば注文を通したくない様子。

そして、今さらながらこの一言、
有志代表: あ、ここで食べますから。
店員B: ・・・・・え!!ここで食べるんですか!!!
店員は、111個のハンバーガーを持って帰ると思ったのだろうか。
というか、はじめに食べる場所を聞かないのはマニュアル違反だと思う、やはり動揺していた模様。

ともあれ、数回の個数確認のあと、ようやくレジを打ち始めた店員B。
しかし111個は一気にレジへ通らないらしく、この辺は冷静に"50個"と"61個"に分けて精算することになった。

そして弾き出された金額、7575円
店員さんは丁寧にも、領収書を書いてくれた。
わざわざ領収書を書いてくれるのも驚きだが、それよりMオリジナルの領収書があるのにも驚く。
一体、普段は誰がこのような店で領収書をもらうんだろうか・・・気になるところ。


Mの領収書


かくしてレジは通った。
・・・ところで、先に述べた"知る由もなかった事"とは何だったのであろうか。

イヤがっていたかのように見えた店員だが、店員Bがその後に、こんなことを言い出したのだ。
店員B: お客様、何人ですか? 待っている間にコーラをお出ししますよ。
もちろん、無償で、である。
Mもすてたもんじゃない、そう思った。
モノにつられた訳ではないけれど。


サービスしてくれたコーラ8個


さぁ、いよいよ111個のハンバーガーのお目見えである。
待ち時間は1時間ほどと見ていたのだが、実際は30分強で111個すべて出そろった。
どう持ってくるかと言うと、トレイに山盛りのハンバーガーを、店員さんがイヤそうに数回に分けて持ってくるのだ。

しかし持ってくるソバから食べていては、ただの大食いコンテストである。
われれは、その111個ハンバーガーで巨大ピラミッドの建設を試みた。
ハンバーガー山積みとは、なんとも贅沢な光景である。



6x6で作った、ピラミッドの土台である。
これだけあっても、たったの36個であるから、111個は想像し難い。
・・・どんどんと、ハンバーガーは運ばれてくる。



建設中のハンバーガーピラミッド、これで72個と思われる。
これだけ積むと、もうハンバーガーだか何なんだか、はたまた食べ物なのかさえ分からなくなってくる。

運び屋の店員さんは言った。
「くれぐれも食べ物を粗末にしないで下さいね。」
ごもっとも。



そして、ついに111個ハンバーガーピラミッドは完成した!
個数的にすべてはピラミッドに積めないので、余った分はハンバーガーピラミッドを守る、ハンバーガースフィンクスということにして積んでおく。

この、周りの客にジロジロと見られる程の、異様な存在感(当然といえば当然だが)。
ものすごい達成感につつまれながら、われわれは次なる課題へと突入することとなる。
課題とは、ずばりこれを食べなければならないということだ(笑)。



食べる人々

人は、はたして一度にどれほどの量のハンバーガーを食べることが出来るのであろうか。
当日、8人で111個を注文したので、割り当ては一人あたり13〜14個。

結論から言うと、"13個は無理にしろ、がんばればこの山をある程度は食べられる"とタカをくくっていた我々がバカであった。
ある程度も食べられるはずはなく、次のまとめ。

平均的な男性が一食で食べられるMのハンバーガーの個数は6個前後である。

一気に6個も注文する人は少ないだろうが、6個食べればお腹はいっぱい、もうこれ以上食べられなくなる。
個人差である程度前後するであろうが、"65 x 6 = 390円"と考えれば、コストパフォーマンスはかなり良いと言えるのではないか。
ただ、あのハンバーガーを6個も食べるのは逆に苦痛だが・・・。

というわけで結局、余ったハンバーガーはずっと見ていた見学者にお裾分けしたり、それでも余った分は各自テイクアウトするという、屈辱の結果に終わった。
111個注文することが本来の目的なのだが、いつの間にか大食い大会に変わっているという・・・。

最終的に、何がやりたかったのかよく分からなくなってしまったのだが、とりあえず今回の挑戦はこれで終了である。
しばらくはハンバーガーを見るのもイヤになった、というのは、想像に難くないであろう。

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