キウイゼリージュース
見た目は普通のペットボトルに入ったジュースという感じなのだが、手に持ってちょっと傾けてみると分かる。
明らかに「ゼリー状のもの」が入っているのだ。
そりゃあ「キウイゼリー」という名前だから当たり前のような感じだが、よく考えると変である。
だってジュースなのだ、これはゼリーではないのである。
セロファン部に注意書きが書かれてあった。
「ゼリー状になっているので、中身がうまく出てこない場合がありますが・・・」という表記。
確信犯である、こんな容器にゼリーを入れれば詰まるくらい誰でも分かろう。
飲んでみる。
始めのうちは、普通のゼリーを食べる時と同様に、ゼリーのまわりに溜まっている甘い液体をチュルチュル吸っている感覚である。
やはりゼリー状のものは落ちてこなかった。
思い切って飲もうとすると、ラムネを飲む際にビー玉が詰まって液体が流れてこなくなる時のような状態になる、つまりゼリーが詰まるのである。
しかしこのまま液体だけをチビチビ飲みつづけては、最後にゼリーだけがペットボトルに残ってしまい、取り返しのつかないことになること必至。
こんな時に注意書きを再び見ると、「・・・中身がうまく出てこない場合がありますが、再度キャップを閉め1〜2回振ると出てきます。」とある。
めんどくさいドリンクである。
仕方ないので仰せのとおり、キャップを閉めなおして振る。
振るうちに、中のドロドロとしたゼリー状物質が、だんだんと砕けて小さくなってきた。
再び飲む。
今度はうまくゼリー状の物も流れ出るようになった。
だがなんか変である。
こんな感じなのだ。
写真だと分かりにくいが、なんかドロドロしているであろう。
おまけに底にゼリーが溜まっている状態。
飲んでいるのやら食べているのやら、よく分からん。
ほとんど飲み終えた後、やはり底に溜まっていたゼリーが残った。
これはたちが悪い、缶コーンスープの、中のコーンだけが残った時のようにたちが悪い。
どうやったら食べれるだろうかと試行錯誤するのだが、結局底を思いっきりたたいてやると、側面にへばりついたゼリーが一気に落ちて、口の部分になだれ込んできた。
壮観である、ここまでくると完全にゼリーを食べているのと変わらない・・・。
味は普通のキウイのゼリーという感じなのだが、このドロドロした怪しさがたまらない。
ゼリーをそのままペットボトルに詰めるという奇妙な発想も素晴らしいものであり、個人的にはかなり気に入った。
ぜひまた飲みたくなる、というか人に見せびらかしたくなるジュース(?)である。
(2000/6/17)
P.S.その後、予想に反していろんな味(レモン味など)が出た・・・。
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